各地を転々とする壇ノ崎一家。
吸血鬼という点を除けば何の変哲もない彼らが、新天地で大事件に巻き込まれる。

吸血の為に忍び込んだ病院で吸血鬼一家の次男（壇ノ崎　ジルド）は入院中の患者（霜鳥　冬香）に出会う。
事もあろうに吸血鬼のジルドは人間の娘、冬香に恋心を抱いてしまう。
そんなジルドの気持ちに反し、吸血鬼一家の長男（壇ノ崎　ヴラド）は吸血鬼と人間の恋愛に理解を示さなかった。
親代わりとなって家族を支えてきたヴラドと反抗期を迎えたジルドは互いの意見をぶつけ合う。
そんな最中、ヴラドの吸血した相手が死亡したとして、ヴラドに殺人の容疑がかけられた。
身の潔白を主張するヴラドの為に、天真爛漫な双子姉妹の姉（壇ノ崎　ラミア）と残酷無比な双子姉妹の妹（壇ノ崎　カーミラ）が事件の調査へと乗り出した。
事件を追う吸血鬼一家の前に突然現れた謎の少女（古賀　ひばり）、彼女の目的は……ヴラドの容疑は……そしてジルドの恋路は……。


■舞台紹介
「Nosferatu」の舞台となる場所の一部を紹介します。

	□壇ノ崎一家の自宅 浜宮不動産、今月の激安物件情報！ 中古一戸建て、最寄駅からバス５分、バス停徒歩１０分、３ＬＤＫ、築３０年、リフォーム済み、緑豊かな住宅地、陽当り良好、ワイドバルコニー、即入居可、全室フローリング、展望良好、石造り風のモダンな家です。 緑豊かな住宅地？？？　モダンな家？？？ 住宅地から少し離れた山に、ぽつんと建っている一軒屋、一見石造りに見えるが鉄筋住宅。 無名の芸術家が建てたらしい。間取りが古い事と生活圏からは少し離れている為、なかなか買い手が付かなかった物件。価格や立地条件など、吸血鬼である壇ノ崎一家には都合の良い物件。
	□四谷橋学園 ラミア＆カーミラが通っている学園。 傍には多摩川が流れており、屋上からは町並みが望める。定時制と全日制が併置されていて設備は充実している。生徒数は他の学園よりも若干多く、偏差値はやや高め、制服がなく比較的自由な風紀。 全日制の放送部はアナウンス部門で輝かしい成績を収め、プロのアナウンサーも排出している。運動部では女子ハンドボール部が全国大会出場経験を持っている。女子ハンドボール部は数年前に廃部となり、現在は存在しない。
	□あおぞら銀座小路 駅の近くにある地元住民が利用する商店街。 当初は『あおぞら小路』だったが若者客を取り入れようと『銀座』という名称を新たに加えたが期待していた効果は得られなかった。その名の通り、空をのぞめるよう屋根の無い作りのため、雨の日は傘が必要。近年、大規模な舗装工事を行い全面タイル舗装となった。舗装工事後も地元大手スーパーから客足が戻ってくる気配はなく、空き店舗もちらほら見受けられる。 夕方は学園生徒の帰り道になる為そこそこ賑わい、当商店街の書店を利用している学生も多い。ラミア＆カーミラが帰宅する時間帯は、殆どの店が閉まっている。
	□梅ヶ丘記念総合病院 藤丸りえの勤務先であり、冬香の入院先でもある病院。看護学校が併設されている総合病院。 かつては前部前頭葉切截術の第一人者を抱え、精神医学界では有名な病院であった。しかし、抗精神病薬の登場により病院の経営方針を大幅に変更。現在は小児科で有名となり、小児アレルギー外来から小児心療外来まで幅広く対応している。電子カルテ・レセコンの導入には消極的で、効率よりも懇切丁寧をモットーとし地元から多くの支持を得ている。 併設された看護学校には奨学金制度（お礼奉公）が存在する為、卒業生が梅ヶ丘記念総合病院で働く事も珍しくない。 裏庭には芝生の庭や観賞用の池などがあり週末は見舞い客が多く訪れる。